【特集】グラデーションが綺麗な器
ひとつひとつ手作りである丹波焼のみどころのひとつが、釉薬の流れぐあいによる色のグラデーション。
ほんの少しの温度調整の違いで微妙な色合いが表現されます。
作家さん独自の釉薬も多く、その表情は実に豊か。
作家ものの器らしく ひとつひつの色のグラデーションが綺麗な器を集めてみました。
釉薬の流れやグラデーションが美しいものといえば、信凛窯 仲岡さんの作品。
こちら定番の丸カップです。
ちょっとモダンなフォルムと相まって、とても表情豊かな印象を受けます。
いい意味でとても存在感のあるカップです。
こちらも信凛窯 仲岡さんの丸皿。
仲岡さんの作品の釉薬は手作りでその表情は実に豊か。
その表情の豊かな釉薬はかなり温度変化に敏感で、焼成の際の微妙な温度で色味がかなり変わるそう。
ひとつひとつの作品の個性が楽しめる器です。
こちらは俊彦窯(カマノツボ制作室)の緋色の飯碗です。
緋色のグラデーションが実に美しく、ひとつひとつ手作りの作家ものらしい雰囲気に仕上がっています。
お茶碗を手にもつとどこか温かな柔らかさを感じる飯碗。手に取って見てほしい作品です。
マットな青が美しい昇陽窯の碧釉シリーズ。
たっぷりと掛けられた釉薬が下の方に行くほどにたまり、豊かな色の階調をしています。
濃い部分は深い海のよう、薄い部分は青いそらのような印象。
とても個性的な蒼の器になっています。
エメラルドグリーンのような青の器です。
出番の多そうな小鉢いつるんとした表情の青の釉薬がどこか東洋的な雰囲気も感じます。
意外にもどんなシチュエーションで使えそうな色。食卓をそっと支えてくれそうな器です。
こちら、陶勝窯の黒乳白シリーズ。少しツヤのある黒から茶色をベースに深い海のような、宇宙のような神秘的な色の器です。
黒ベースなので、ぐっと食卓も引き締まり雰囲気のある食卓が楽しめそうです。
雅峰窯のトルコブルーシリーズ。
吸い込まれそうな限り無く透明感のあるトルコブルー。
貫入(釉薬の中のヒビ状の模様)も大変美しく、磁器で表現されたものとはまた違う少し重厚感と存在感のある色の階調が豊富なトルコブルーです。
シンプルなフォルムにリム部分に施された模様が、トルコブルーをさらに引き立てくれてていますね。
持っているだけで特別感のあるリム皿です。
陶器ならではのグラデーションを感じる器。
作家の表現力に見せ所でもあります。ひとつひつの個性が際立たつ色の豊富さは丹波焼らしい器たちといえます。
ぜひ間近で見てみてほしい器達です。